世の中、虚偽の言動が多くて何となくうんざりしてしまいそうな昨今ですが、今日は嘘つかない絵画の世界で、最後の「錯視芸術家シリージ」をご覧ください。
「人々が視覚的に騙されることに喜びを感じるのは、ほとんど普遍的なことだと思われる。一度イリュージョンの魅力に憑かれると、見る者は芸術の敷居をまたいで、作品の意味を探ろうとするようにそそのかされる。私は、知覚的にも美学的にも、存在している環境を統合するような建築的イリュージョンを作り出すことで、パブリックアートがしばしば生み出してきている疎外感を超えることができるのを発見した。」とジョン・ピュー(アメリカ イリノイ州に1957年誕生)は語っている。
壁画作品をデザインするジョン・ピューと制作中のピュー。
「テイラー・ホール」 スコッタ(化粧漆喰)の上にアクリル絵具 1981年作 73×11m
カリフォルニア州立大学チコ・キャンパスにこの壁画が完成した後、いくつかのささいな交通事故を起こした。運転者が建物の中にぽっかりと開いた穴のように見えるものによって気が散ったためである。
カリフォルニア州立大学チコ・キャンパスにこの壁画が完成した後、いくつかのささいな交通事故を起こした。運転者が建物の中にぽっかりと開いた穴のように見えるものによって気が散ったためである。
「シエテ・プント・ウノ」 繊維圧縮ボードにアクリル絵具 1990年作 49×73m
1989年にカリフォルニア州ロス・ガトスの町に震度7、1の大地震の被害を受けった。壁画「シエテ・プント・ウノ」とはスペイン語で「7、1」の意味。
レストランの外壁に描かれた絵、街路に立っている女性も描かれたもの。
「生活を模倣する芸術を模倣する生活を模倣する芸術」 繊維圧縮ボードにアクリル絵具 1996年作
4×5m
カリフォルニア州サン・ノゼのカフェのある。タイトルが面白い。
描かれた彫刻と絵の拡大部と壁画の細部を描くジョン・ピュー
「ヨシュアの木の年代記」 繊維圧縮ボードニアクリル絵具 1998年作 15×5、5m
カリフォルニア州ビクタービルにあるビクター・バレー・カレッジの図書館の壁画。
「静かな流れ」 キャンバス アクリル絵具 1999年作 2、4×4、3m
カリフォルニア州サンt・クララにあるカイザー・パーマネント病院のメインロビーに置かれている。
「地球と水の研究」 不織布 アクリル絵具 1999年作 3、7×9、1m
この壁画はジャクソンビルにあるフロリダ大学の大学センターにある。
「バレンタイン・デー」 スタッコ アクリル絵具 2000年作 15、2×4、6m
この壁画はカリフォルニア州のトゥエンティナイン・パームズにある。この「未完成作品」は壁画の制作のさまざまな段階をすべて見せてくれる。
「カフェの女」 キャンバス アクリル絵具 2000年作 1、82×1、52m
マネ作「フォリー=ベルシェールの酒場」へのオマージュである。「私は通常この絵の中にいる女性に現代の女性を重ね合わせることで、絵を少し改良しました。それによって作品の中の時間をずらせ、古典作品を巧みに利用しているのです。」と言っている。
「明るい歩道」(左の部分) 不織布 アクリル絵具 2001年作 1、82×7、92m
「明るい歩道」(右の部分) 不織布 アクリル絵具 2001年作 1、82×7、92m
「ビーナスの浴室」 キャンバス アクリル絵具 2002年作 1、7×2、8m
「ビショップの土壌」 繊維圧縮ボードにアクリル絵具 2002年作 3×3m
「ビショウプの土壌」細部の拡大