エルミタージュ美術館所蔵の15~16世紀、イタリア・ルネサンスの名画「リッタの聖母」、
模写画の制作が随分進んできました。
模写画の制作が随分進んできました。

この「リッタの聖母」と名付けられたリッタは、前所有者の名前。
授乳する聖母が描かれているが、黒い壁をバックに浮かび上がる美しい聖母の横顔、
受難のシンボル・ヒワを左手に持つイエスの表情が、
これより前に描かれた「ブノワの聖母」とは趣を異にする。
そのため、レオナルド・ダ・ヴィンチの真作かどうかが議論されており、
20代で描いた聖母子像を塗りなおしたとする説もある。

「ブノワの聖母」こちらはレオナルド26歳、工房から独立する前後の意欲的な作品で、
聖母の顔や衣装の輪郭に、スフマート技法(ぼかしの技法)の萌芽がみられる。
こちら「ブノワの聖母」と名付けられたブノワも以前にフランス人画家ブノワが所蔵していたのでこの名前である。