若い頃から大好きな画家、宮本三郎画伯の絵が届きました。

20歳の頃に二紀展で見た裸婦の大作が印象的で、以来宮本画伯の大ファンです。

本物の油絵、デッサンはとてもとても私の小遣いでは買えないので、リトグラフを先週の誕生日に、自分へのご褒美として落札しました。

タイトル「舞妓」 リトグラフ 88/300 
サイズ 額縁 75cm×58cm  絵 54cm×35cm

かなり経年のようで、マット部分にシミがあり、ガラスも汚れていたので、裏面の板を取り外し綺麗にして納め直しました。

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ネームも直筆、額縁から絵を取り外したら、彫 菊田幸次郎 摺 上杉桂一郎と印が押されています。

絵の出来具合はとてもよく、まるで水彩画のようです。

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宮本画伯の舞妓さんを描く機会は、かなり若かったころからの様で、手元にある画集の資料によると、こんな写真が出てきました。

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京都祇園で舞妓さんの写生を終えて(昭和11年 画家31歳)

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舞妓展を目前にして写生に熱中する画伯(昭和47年 画家67歳)

おそらく今回入手したリトグラフもこの時代に制作されたものと思われます。

画伯が舞妓さんをモデルに入り浸って、浮世を流していたかどうかは知る由もありませんが、少なくとも宮本画伯夫人宮本文枝さんの「夫を語る」の文章にはこう書かれています。

「主人は誠実な人でしたから、どんな日でも絵筆を持つということを信条として、自分に厳しくいい聞かせていました。」

「晩年の裸婦や舞妓というものについては、自分が生きているという喜びを託するに足りるモチーフであることを、この頃つくづく思うとカタログに書いています。」