今日の日経新聞「絵画のある場所十選」でフランソワ・ブーシェ作「ソファに横たわる裸婦」が紹介されていました。

ブーシェは好きな画家のひとりで、私も過去三作模写しました。

この紹介の記事はこちらです。http://blogs.yahoo.co.jp/atoriemimiran/33719381.html

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私の描いた模写画です。

説明が興味を引いたから紹介しておきます。

日本女子大学教授 馬渕明子著

美術館の壁は、峻厳(しゅんげん)な宗教画も、この絵のようなエロティックな絵画もひとなみに「名画」というくくりで展示してしまうので、子どもが見たらどうか、というようなものがしばしば現れる。「芸術か猥褻か」という論議があるが両方ある場合だってあるのだ。
西洋美術にヌードはつきもので、ただそれは神話や物語という「必然性」をまとっていたために描くことが可能だったわけだが、ブーシェの活躍した18世紀にはそうした「必然性」なしにストレートにヌードを楽しむ時代となった。とはいえ、やはりこのような絵は子どもの目に触れない場所にかけられていて、寝室とか、貴族の若者の私室などにあった。したがってだれがこのように依頼したか、といった情報は極めて少ない。
この絵は色好みのかサボヴァが、知り合った14歳の少女をモデルにブーシェに描かせ、それを見たルイ15世がこの少女を「鹿の苑」と名付けられた自分のハーレムに入れた、という風に伝わっている。彼女は1年後に王の子どもを産んだが、3年ほどで龍愛を失い、持参金つきで役人に払い下げられたという。
いかにもありそうで、この時代の色好みの雰囲気を伝えてくれる逸話だが、真偽のほどはわからない。