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古典絵画の多くは、立体的な球状のような場合のアウトラインは、はっきり描かず、ぼかして描いています。

時にそのぼかしの部分には、別の色を持ってきたりします。

ご存じのモナリザの絵、よく見るとどこにもカチッとした区別の色はありません。

みんなぼかしています。しかしぼけている感じはなく、それはやわらかさや和らぐ心に通じてくる感覚です。

私はこれが名画たる由縁だと思っています。

そのやわらかさは同じ物体の中の色の流れと、物体と物体、空間と物体の色の流れだと信じています。

肌の不透明の感じは、透明色にほんの少し白が入って、気持ち不透明色になったような、半透明といった微妙な絵の具の使い方をしないと表現できません。
  
                       (「赤い虹、青い虹」 横尾正夫著より)


上の絵は、この古典画法を取り入れた私の模写画です。

ジャン・パティスト・クルーズ作「スミレ色のチュニックの少女」

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