なぜなら、翌年から私生活に大きな変化を控えていたのである。
私22才で、8才年上の姉さん女房と一緒になり、これまでの4畳半の下宿生活から
6畳二間のアパート生活に移転。当時流行っていた、かぐや姫の「神田川」の詩そのもの
の暮らしを始めたのです。何よりも生活費を得ることが第一で、レジスターの営業マンとして、
夜遅くまで働く毎日で、とうとう絵描きの夢は断絶。早くに家庭が築けた喜びと裏腹に
絵を描く夢を捨る寂しさを背負った複雑な毎日を過ごす羽目になる。
これから10年位して、少し描く余裕が出てきた作品が、昨日紹介している人形たちです。